子どもの頃、地震で地面が大きく割れてそこに落ちてしまうのではないかと心配した経験はありませんか?実際、地震で地面が割れる現象は起こり得るのでしょうか?
地震による地割れの実態
地震によって地面が割れる現象は、主に活断層が地表に現れる「地表地震断層」として知られています。これらの断層は、地下の断層運動が地表まで達し、地面に亀裂や段差を生じさせるものです。例えば、明治24年の濃尾地震では、岐阜県本巣市付近で根尾谷断層が活動し、地表に約8kmの長さを持つ断層が現れました。これにより、地面に大きな亀裂や段差が生じ、甚大な被害をもたらしました。
東日本大震災における地割れの有無
2011年の東日本大震災では、海底の地面がずれた範囲が東北地方から関東地方までの長さ約500kmにも及びましたが、地表に現れた地割れの報告は限られています。これは、地震の震源が海底であったため、地表での断層運動が比較的小さかったことが一因と考えられます。
地震による地割れが発生しやすい条件
地震による地割れが発生しやすい条件として、以下の要素が挙げられます。
- 活断層の存在:地下で断層が活動している地域では、地表に断層が現れる可能性が高くなります。
- 地震の規模:大規模な地震ほど、地表に断層が現れる可能性が高くなります。
- 地盤の性質:軟弱な地盤では、地震の揺れによって地面が変形しやすく、地割れが発生しやすくなります。
まとめ
地震で地面が割れる現象は、活断層が地表に現れる「地表地震断層」として実際に存在します。しかし、東日本大震災のように震源が海底であった場合、地表での断層運動が小さく、地割れの発生は限定的となります。地震による地割れが発生しやすい条件を理解し、適切な防災対策を講じることが重要です。
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