新燃岳の噴火と7月5日の大災害説：科学的視点からの検証

2025年6月22日、霧島連山の新燃岳が7年ぶりに噴火し、噴煙の高さは500メートルに達しました。これを受けて、7月5日に発生するという「大災害」の予言と関連づける声がSNS上で広がっています。この記事では、これらの情報の信憑性と科学的根拠について詳しく解説します。

新燃岳の噴火の概要

新燃岳は、鹿児島県と宮崎県の県境に位置する霧島連山の活火山で、過去にも度々噴火を繰り返してきました。今回の噴火は、2018年6月27日以来7年ぶりとなります。気象庁によると、噴煙は火口から500メートルの高さまで上がり、宮崎県方向に流れました。近隣自治体の住民からは、噴煙の上昇や硫黄の匂い、降灰の情報が相次いでいます。

7月5日の大災害説の背景

「7月5日に大災害が起こる」という説は、漫画家・たつき諒さんの著書『私が見た未来 完全版』に記載された内容がSNS上で拡散されたことに起因しています。たつきさんは、2021年7月5日に見た夢の内容として「日本とフィリピンの中間あたりの海底が破裂し、大津波が押し寄せる」と記述しています。これが「7月5日に大災害が発生する」と解釈され、広まりました。

科学的な立場からの見解

気象庁は、地震や火山活動の予知について「現在の科学では不可能」と明言しています。新燃岳の噴火も、過去の活動履歴から予測される範囲内のものであり、7月5日の大災害説との関連性は科学的根拠に基づいていません。専門家は、これらの情報を冷静に受け止め、過度な不安を避けるよう呼びかけています。

まとめ

新燃岳の噴火は、過去の活動履歴から予測される範囲内の自然現象であり、7月5日に発生するという「大災害」の予言との関連性は科学的に証明されていません。SNS上で拡散される情報には、事実と異なる内容や誤解を招くものも多いため、信頼性のある情報源からの確認が重要です。防災意識を高めることは大切ですが、根拠のない情報に惑わされず、冷静な判断を心掛けましょう。