2025年の国連予算はどのくらい?日本円換算での規模と背景を解説

国際情勢

国際機関である国連の予算は、世界の平和や開発、人道支援など多岐にわたる活動を支える重要な財源です。2025年の国連予算は、前年よりも増加し、約37億2,000万ドル(約5,580億円)となりました。この記事では、国連の予算構成や主要な出資国の負担割合、そして近年の財政的な課題について詳しく解説します。

国連予算の概要と構成

国連の予算は、大きく分けて「通常予算(Regular Budget)」と「平和維持活動予算(Peacekeeping Budget)」の2つに分かれます。2025年の通常予算は、前年の36億ドルから増加し、37億2,000万ドルとなりました。これには、事務局の運営費や人権、開発、環境などのプログラムが含まれます。

また、平和維持活動予算は、各国の出資割合に基づいて分担され、2024年から2025年の期間で約55億9,000万ドルが計上されています。これらの予算は、国連総会での承認を経て、各国に通知されます。

主要出資国とその負担割合

国連の予算は、各国の経済力や人口などを考慮した「支払い能力」に基づいて分担されます。2025年の出資割合は、アメリカが22%、中国が20%、日本が6.9%となっており、特にアメリカと中国の負担が大きいことがわかります。

日本の負担額は、通常予算で約2,500万ドル(約37億円)となっており、これは日本の経済規模や国際的な役割を反映したものです。

近年の財政的課題と改革の動き

近年、アメリカをはじめとする主要出資国の予算削減や未払いが続いており、国連の財政は厳しい状況にあります。特に、2025年にはアメリカが約13億ドルの未払いを抱えており、これは国連の運営に大きな影響を及ぼしています。

これに対処するため、国連は「UN80」改革プログラムを進めており、組織の効率化や人員削減、業務の統合などが検討されています。これにより、2026年の予算は約32億5,000万ドル(約4,875億円)に削減される見込みです。

まとめ

2025年の国連予算は、前年よりも増加し、約37億2,000万ドルとなりましたが、主要出資国の財政的な課題や未払いが続いており、国連の運営には厳しい状況が続いています。今後、効率化や改革が進められる中で、各国の協力と責任ある出資が求められています。

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