CJ ENMが韓国最大の映画配給会社である理由とその歴史

CJ ENMは韓国最大の映画配給会社の一つとして、その存在感を誇ります。この記事では、CJ ENMがどのようにして韓国映画業界で重要な地位を確立し、なぜ「韓国の東宝」とも称されるようになったのか、その背景と成り立ちを解説します。

CJ ENMの設立とサムスングループとの関係

CJ ENMはもともとサムスングループの一部であり、サムスングループの李秉喆（イ・ビョンチョル）によって設立された企業から分離して誕生しました。サムスングループの食品部門とエンターテインメント部門が切り離され、CJグループが設立され、その中で映画配給を担当する部門が形成されました。

最初は「サムスンエンターテインメント」として設立されましたが、その後、独立した企業として成長を遂げ、映画配給ブランドを「CJ ENM」に変更しました。この背景には、サムスングループからの分家財閥としての成り立ちがあり、これが現在の強力な基盤を作り上げたのです。

CJ ENMは、韓国映画界で数多くのヒット作を生み出しており、特に韓国で製作された映画において大きな影響力を持っています。その映画配給部門である「CJエンターテインメント」を前身に、韓国映画界の中心的な存在となりました。

また、洋画の配給も手がけ、パラマウント・ピクチャーズ映画の韓国配給を担当していることからも、その影響力は広範囲に渡ります。これらの活動により、CJ ENMは「韓国の東宝」とも称されるようになったのです。

CJ ENMは、内製作品と外注製作作品の両方を取り扱っており、これは東宝とは異なる点です。東宝は主に外注製作に頼っていますが、CJ ENMは自社内で製作した作品と他社から依頼された作品をバランスよく配給している点が特徴です。このバランスが、同社の独自の強みを生んでいます。

CJ ENMは、サムスングループから分かれて独立した企業であり、その強力な経済基盤と広範な映画配給網によって、韓国映画界のトップに君臨しています。また、内製と外注製作作品をうまく組み合わせることで、韓国の映画市場における支配的な地位を築いているのです。