なぜ震度4なのに M6.7?―地震の「マグニチュード」と「震度」違いを知ろう

地震

「三陸沖で M6.7 の地震が起きたのに、近くの地域の震度が4だった」という報道をご覧になり、「どうして規模が大きいのに揺れがそれほどじゃないの?」と不安に思われたかもしれません。この記事では、地震の「規模」と「揺れ」の違いを明確にし、群発地震への見方も整理します。

マグニチュード(M 値)とは何か

マグニチュード(たとえば「M6.7」など)は、地震が発生した地点で断層がどれだけ滑ったか、放出されたエネルギー量を示す指標です。[参照]

地震では、エネルギーが大きいほどマグニチュードも大きくなりますが、放出エネルギーが必ずしも各地で強く揺れることを意味しません。深さ・距離・地盤条件などによって揺れの強さは変わります。[参照]

震度とは何か、なぜ地域で異なるのか

一方、震度(日本では「震度4」など)は、ある地点で実際に地面がどれだけ揺れたかを表す指標です。全国各地で異なる観測値が出るのは、同じ地震でも場所によって揺れの強さが違うからです。[参照]

たとえば、震源から近い・地盤が柔らかい・浅い震源であるなどの条件が揃えば、マグニチュードがそれほど大きくなくても、揺れが強く出ることがあります。また逆にマグニチュードが大きくても、震源が深い・遠い・地盤が硬いといった条件だと、揺れが比較的軽くなることがあります。[参照]

実例:M6クラスでも震度4にとどまったケース

実際に、たとえば「1974年伊豆半島沖地震」では M6.5 〜 6.9 が記録されながら、東京都心では震度3程度だった例があります。[参照]

このような例は、「震源が比較的深かった」「揺れが伝わる途中の地盤が硬かった」「距離があった」など複数の要因が作用した結果と理解できます。

群発地震・三陸沖の状況と「東日本大震災」との違い

三陸沖で「昨日から群発地震が起きている」という情報を受けて、「東日本大震災の再来か?」と不安になるかもしれません。ですが、重要なのは【揺れの強さ】【断層のタイプ】【津波や地殻変動の規模】が異なるという点です。

「東日本大震災(2011年3月11日)」は M9級・巨大断層の破壊・大津波という特殊な状況でした。一方、群発地震でも M6〜7 程度ならエネルギー的には小さく、かつ揺れや被害が限定的なケースが多いのが実情です。もちろん、備えを怠るべきではありませんが、過度に恐れる必要もありません。

何をすべきか:冷静に備えるために

地震発生時・発生後には以下のような行動が重要です:
・まずは「揺れたら安全確保」。家具から離れる・頭上注意・ドアそばに近づかない。
・報道や自治体の発表を確認し、津波警報・避難指示が出たら速やかに避難。
・普段から「非常持出袋の準備」「家族の安否確認方法」「避難ルートの確認」をしておく。

たとえ震度が4であっても、家が損傷する可能性や余震・津波などの二次災害リスクもあります。過度に心配するだけでなく、正しい知識と備えを持つことが大切です。

まとめ

結論として「なぜ震度4なのに M6.7 なのか」については、マグニチュードが地震の“規模”を示し、震度が“ある地点の揺れの強さ”を示すため、必ずしも規模と揺れの強さが比例するわけではありません。震源の深さ・距離・地盤条件・断層タイプなどにより、揺れの感覚は大きく変わります。

群発地震が発生している状況では、「なぜこの地震が起きたか」「次にどれくらい揺れるか」よりも、まず「自分がどう行動すべきか」「備えは整っているか」を確認することが、何より重要です。

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