大雨による道路の冠水や浸水を経験すると、「なぜ今回は水が綺麗だったのか」「以前の豪雨では臭いや汚れがあったのに違いは何なのか」と疑問に感じることがあります。浸水した水はすべて同じ性質ではなく、どこから流れてきた水なのか、どのような被害が発生したのかによって大きく変わります。本記事では、豪雨時の浸水の水が比較的綺麗に見える理由や、過去の大規模水害との違いについて解説します。
豪雨時の浸水の水が臭わないことがある理由
浸水した水には、必ずしも下水や汚水が含まれているわけではありません。大雨によって道路や土地にたまる水の多くは、雨水が排水しきれずに一時的にあふれたものです。
例えば、雨水が側溝や排水路からあふれただけの場合、水の主成分は比較的きれいな雨水です。そのため、見た目が透明に近く、強い臭いを感じないことがあります。
一方で、下水管の逆流や汚水処理施設の機能低下が発生すると、浸水した水に生活排水が混ざり、臭いや濁りが強くなる場合があります。
東海豪雨で水が汚れていた理由
東海豪雨のような大規模な水害では、単純な道路冠水とは異なる状況が発生します。河川の氾濫や堤防の決壊が起こると、河川水が周辺地域へ大量に流れ込みます。
河川があふれた場合、水には土砂、泥、下水、生活ごみ、農地や道路の汚れなど、さまざまなものが混ざる可能性があります。そのため、水が茶色く濁ったり、独特の臭いが発生したりします。
特に下水道が処理できる量を超えた場合、マンホールや排水設備から汚水があふれることもあり、衛生面で注意が必要な浸水になります。
今回の豪雨で水が比較的綺麗だった可能性がある理由
今回体験した浸水の水が綺麗に感じられた理由として、雨水が中心だった可能性があります。短時間の集中豪雨では、排水能力を超えた雨水が道路などにたまることがありますが、必ずしも下水や河川水が混ざるとは限りません。
また、河川の決壊や越水が発生していなかった場合、泥や河川由来の汚れが少なく、見た目や臭いの印象が大きく変わることがあります。
同じ地域でも、水が流れてきた経路によって状態は異なります。数百メートル離れただけでも、雨水だけの場所と下水や河川水が混ざった場所が存在する場合があります。
綺麗に見える浸水でも注意が必要な理由
臭いがなく透明に見える浸水でも、安全な水とは限りません。道路には油、細菌、泥、動物の排泄物などが存在する可能性があり、見た目だけでは判断できません。
例えば、普段は綺麗に見える側溝の水でも、大雨によって道路上の汚れを巻き込んで流れていることがあります。そのため、浸水した水に長時間触れることは避けることが望ましいです。
特に傷口がある場合や、長時間水に浸かった場合は感染症のリスクもあるため、帰宅後は手洗いや衣類の洗浄など適切な対応が必要です。
豪雨による浸水の種類を知ることが大切
豪雨による水害には、河川氾濫による浸水、内水氾濫による浸水、排水能力を超えた道路冠水など、いくつかの種類があります。
河川氾濫では泥や河川の汚れが多く含まれる傾向があります。一方、都市部で発生する内水氾濫では、雨水が中心となる場合もあります。
そのため、「以前の水害では汚かったのに今回は綺麗だった」という違いは、雨の量だけではなく、水がどこから来たのかによって説明できます。
まとめ|浸水の水の状態は水の出どころで変わる
豪雨で道路などが浸水しても、水が綺麗で臭わない場合があるのは、その水が主に雨水であり、下水や河川の汚水が混ざっていなかった可能性があるためです。
一方、東海豪雨のような大規模な水害では、河川の氾濫や下水の逆流によって泥や汚水が混ざり、臭いや濁りが強くなることがあります。
浸水の見た目や臭いは、水が流れてきた経路や地域の状況によって大きく変化します。綺麗に見える水でも衛生的とは限らないため、水害時には慎重に行動することが大切です。


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