高校を中退した後、「毎月お金を払えば高卒資格が取れる」「簡単な手続きだけで卒業できる」といった話を持ちかけられるケースがあります。しかし、高校卒業資格は決められた制度に基づいて取得するものであり、誰かにお金を支払うだけで自由に取得できるものではありません。
身近な人が不自然な契約や高額な支払いをしている場合、本人が信じ込んでいると周囲の助言が届きにくいこともあります。この記事では、高校中退後に利用できる正規の制度、不審な勧誘を見分けるポイント、本人を傷つけずに支援する方法について解説します。
高卒資格はお金を払うだけで取得できるものではない
日本で一般的に「高校卒業資格」と呼ばれるものは、学校教育法に基づく高等学校を卒業することで得られる資格です。通信制高校の場合でも、正式な認可を受けた学校に在籍し、必要な学習や単位取得を行う必要があります。
そのため、「毎月一定額を払うだけで高卒資格がもらえる」「学校に通わなくても必ず卒業できる」といった説明には注意が必要です。
例えば、通信制高校を利用する場合でも、レポート提出、スクーリング、試験などの条件があります。単に誰かへお金を渡すことと、高校卒業資格を取得することは全く別のものです。
通信制高校とサポート校の違いを理解する
高校中退後の進路として通信制高校を選ぶ人は珍しくありません。ただし、通信制高校と、それを支援するサポート校は制度上異なります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 通信制高校 | 正式な高校として認可され、卒業すると高校卒業資格を取得できる |
| サポート校 | 学習支援を行う民間施設で、高校そのものではない |
サポート校自体が悪いわけではありませんが、「ここにお金を払えば高校卒業資格がもらえる」という説明をしている場合は注意が必要です。
進学を考える場合は、必ず在籍する学校名、認可の有無、卒業までの流れを本人や保護者が確認することが大切です。
本人が信じ込んでいる場合に無理やり説得するのが難しい理由
不審な勧誘を受けている可能性がある場合でも、本人に対して「騙されている」「間違っている」と強く否定すると、かえって相手への依存を強めることがあります。
特に、高校中退などで自信を失っている時期に、「自分を認めてくれる存在」として近づいてきた相手の場合、本人にとっては単なる契約相手ではなく、精神的な支えになっていることがあります。
例えば、「そんな人は信用するな」と一方的に言うより、「どこの学校に在籍することになるのか確認してみよう」「卒業資格について一緒に調べてみよう」と事実確認を促す方が、本人も受け入れやすくなります。
周囲の人ができる具体的な対応方法
本人の生活や契約状況が心配な場合は、感情的に相手を責めるより、具体的な情報を集めることが重要です。
- 契約書や支払い内容を確認する
- 在籍予定の学校名を確認する
- 高校卒業資格が取得できる制度なのか調べる
- 必要に応じて消費生活センターなどへ相談する
例えば、毎月7万円を支払っている場合でも、その費用が正規の通信制高校の学費なのか、民間サービスへの料金なのかによって意味は大きく変わります。
本人が未成年の場合は、契約や金銭管理について保護者や専門機関が関われる場合があります。状況によっては、早めに第三者へ相談することも選択肢になります。
高校中退後に利用できる正規の選択肢
高校を中退した後でも、将来をやり直す方法は複数あります。通信制高校への編入、高等学校卒業程度認定試験(高認)の受験、職業訓練や就職など、本人の希望に合わせた道を選ぶことができます。
大切なのは、「高校を辞めたから終わり」と考えないことです。正しい制度を利用すれば、大学進学や就職につなげることも可能です。
例えば、高認に合格した後に大学や専門学校へ進学する人もいます。また、通信制高校へ編入して自分のペースで高校卒業資格取得を目指す人もいます。
まとめ
高校中退後に「お金を払うだけで高卒資格が得られる」と説明された場合は、まず制度上本当に高校卒業資格につながる仕組みなのか確認することが大切です。
不審な勧誘を受けている本人が強く信じ込んでいる場合、頭ごなしに否定すると関係が悪化する可能性があります。本人の気持ちを尊重しながら、学校の認可状況や契約内容など客観的な情報を一緒に確認することが有効です。
若者が高校中退後も安心して将来を選べるようにするためには、周囲が焦らず、正しい情報と適切な相談先につなげることが重要です。


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