『ドラゴンボール』には、フリーザ、セル、魔人ブウという各編を代表する強敵が登場します。いずれも当時の悟空たちを圧倒した存在ですが、登場した時期が違ううえ、それぞれ複数の形態を持っているため、単純に名前だけを並べて強さを比較すると分かりにくくなります。
特に重要なのは、原作漫画のフリーザ編・セル編・魔人ブウ編では、物語が進むにつれて悟空たちの戦闘力も大幅に上昇している点です。原作漫画の各編に登場した時点の敵を比較するなら、基本的には魔人ブウがフリーザやセルを上回ると考えてよいでしょう。
ただし魔人ブウには善、悪、純粋、吸収形態などがあり、フリーザについても後年の『ドラゴンボール超』まで含めれば話は大きく変わります。そこでこの記事では、まず原作漫画『ドラゴンボール』の範囲を中心として、三者の強さを作中の対戦関係から整理します。
フリーザ・セル・魔人ブウは登場した時代が違う
三者を比較するときに最初に押さえておきたいのが登場順です。原作ではフリーザ編、セル編、魔人ブウ編の順番で物語が進みます。
フリーザ編では、ナメック星で悟空が超サイヤ人へ初めて変身し、フルパワーのフリーザを撃破します。その後のセル編では、超サイヤ人になれるだけでは到底勝てない人造人間やセルが登場し、さらに高い次元の戦いへ移行しました。
そして魔人ブウ編では、超サイヤ人2を超える超サイヤ人3、フュージョンによるゴテンクス、老界王神によって潜在能力を解放された孫悟飯、ポタラで合体したベジットなどが登場します。つまり、魔人ブウ編の主要戦力そのものがセル編までとは別次元に進んでいると理解すると比較しやすくなります。
原作のフリーザはどれくらい強かったのか
ナメック星編のフリーザは、当時としては圧倒的な存在でした。変身を重ねて戦闘力を高め、最終形態ではベジータやピッコロたちを寄せ付けません。界王拳を大幅に高めた悟空や元気玉でも決定打にならず、クリリンの死をきっかけとして悟空が超サイヤ人へ覚醒したことでようやく形勢が逆転します。
フリーザ自身も100%のフルパワーを発揮して超サイヤ人悟空と戦いましたが、最終的には悟空が優勢となりました。そのため原作におけるフリーザの強さを考えるうえでは、ナメック星時点の超サイヤ人悟空より下という大きな基準を作れます。
さらに地球へやって来たフリーザとコルド大王は、未来から現れた超サイヤ人トランクスに倒されています。もちろん状況などを考慮する必要はありますが、セル編では超サイヤ人自体が悟空、ベジータ、悟飯、トランクスらの基本的な戦力になっていきます。
セルはフリーザより強いと考えられる
セル編では、フリーザ編を経験した超サイヤ人たちより強い敵が次々と登場します。セルも人造人間17号と18号を吸収することで進化し、最終的に完全体セルとなりました。
完全体セルを相手に悟空はセルゲームで戦いますが、途中で降参します。その後、孫悟飯が超サイヤ人2へ覚醒するとセルを圧倒し、セルは一度自爆を試みます。
ところがセルは自爆後に復活し、以前よりも強くなった状態で再登場します。一般に「超完全体セル」などと呼ばれるこの状態では超サイヤ人2を思わせる放電も描かれ、最後は悟飯とのかめはめ波の撃ち合いとなりました。
このように、フリーザ編の超サイヤ人悟空を起点にすると、セル編ではそこから何段階も戦力が上昇しています。そのため、原作のナメック星編フリーザと完全体セルなら、セルのほうが明確に上と見るのが自然です。
魔人ブウはセルより強いのか
魔人ブウ編では、セルを倒した超サイヤ人2がすでに物語序盤から登場します。悟飯だけでなく悟空やベジータも超サイヤ人2の領域へ達しており、悟空と魔人ベジータは激しい互角の戦いを繰り広げました。
その一方で、復活した魔人ブウは魔人ベジータの命を懸けた自爆を受けても再生します。単純な戦闘能力だけでなく、身体を破壊されても元に戻る非常に高い再生能力が魔人ブウの恐ろしさです。
さらに悟空は超サイヤ人3を披露します。超サイヤ人3は超サイヤ人2よりさらに上の変身であり、その悟空と戦える時点で、魔人ブウ編の主要なブウはセル編の戦闘水準を大きく超えていると考えられます。
魔人ブウは形態によって強さが大きく違う
注意したいのは「魔人ブウ」と一括りにできないことです。最初に登場する太った魔人ブウ、その後に分離して生まれる悪のブウ、善のブウを吸収したブウ、さらにゴテンクスや悟飯などを吸収した形態、そして最後に登場する純粋な魔人ブウでは能力と強さが異なります。
特に吸収能力が大きなポイントです。ブウは強者を吸収すると、その人物の能力やパワーを取り込んでさらに強くなります。超サイヤ人3ゴテンクスを吸収した形態や、潜在能力を解放された悟飯を吸収した形態は非常に強力です。
その結果、悟空とベジータはポタラで合体してベジットとなって戦うことになります。超サイヤ人のベジットは悟飯を吸収したブウを圧倒しており、魔人ブウ編では個人の超サイヤ人2というセル編の最高峰だった領域から、はるかに戦力のインフレが進んでいることが分かります。
純粋ブウはブウの中で最強なのか
ここはドラゴンボールの強さ比較で誤解されやすいポイントです。最後に戦った純粋ブウが、そのまま全形態の中で最強とは限りません。
原作の戦闘関係を見ると、悟空は超サイヤ人3なら純粋ブウを倒せる可能性があると考えていました。一方、悟飯を吸収したブウに対しては悟空一人では非常に厳しく、ベジータとのポタラによる合体を必要としました。
したがって「最後に登場した形態=必ず最強」というRPGのボスのような理解では整理できません。純粋ブウの大きな特徴は、理性や抑制がほとんどなく、いきなり地球を破壊するほど危険な行動を取る点にもあります。戦闘力の高さと危険性は分けて考える必要があります。
三者を原作基準で大まかに並べるとどうなる?
細かな数値は公式にすべて示されているわけではありませんが、各編の対戦関係を使えば大きな序列は整理できます。
| キャラクター | 原作での主な基準 | 大まかな位置付け |
|---|---|---|
| フリーザ(ナメック星・最終形態100%) | 初覚醒した超サイヤ人悟空に敗北 | 三者では下位 |
| 完全体セル/復活後のセル | 超サイヤ人を超えた戦士たちと戦い、超サイヤ人2悟飯に敗北 | フリーザより大幅に上 |
| 魔人ブウ各形態 | 超サイヤ人2以上の戦士と戦い、超サイヤ人3や融合戦士も必要になる | 基本的にセル編より上の領域 |
この比較から、原作漫画の各編で登場したフリーザ、セル、魔人ブウを比べる場合は、フリーザ<セル<魔人ブウという大枠で理解すると分かりやすいでしょう。
ただし「どの形態を比較するのか」によって詳細な順位は変わります。とくに魔人ブウは形態間の差が大きいため、「魔人ブウ」という名前だけで厳密なランキングを作ることはできません。
強さだけでなく特殊能力にも大きな差がある
三者の怖さは単純な攻撃力だけではありません。フリーザは宇宙空間でも生存できる生命力を持ち、惑星そのものを破壊できる攻撃力を備えています。
セルにはピッコロ由来の再生能力があり、サイヤ人やフリーザ一族など複数の戦士の細胞を持っています。かめはめ波をはじめとする戦士たちの技を使える点も特徴です。
魔人ブウはさらに異質で、身体をバラバラにされても復元できる再生能力、相手をお菓子などに変える能力、他者を吸収して強化する能力などを備えています。このため、仮に近い戦闘力の相手であっても、ブウを完全に消滅させる手段がなければ決着をつけにくいという厄介さがあります。
『ドラゴンボール超』まで含めるとフリーザの評価は一変する
ここまでの比較で最も重要な条件は、原作漫画のフリーザ編・セル編・魔人ブウ編を基準としていることです。後年の『ドラゴンボール超』などを含めると、フリーザは大幅なパワーアップを遂げるため、単純な「フリーザ<セル<ブウ」という序列は成立しなくなります。
代表的なのがゴールデンフリーザです。復活後に本格的な修業を行ったフリーザは飛躍的に強くなり、超サイヤ人ゴッド超サイヤ人の悟空やベジータと戦える領域へ到達します。
さらに作品の範囲を広げればフリーザにはその後の強化も存在します。そのため強さを比較するときには、「ナメック星編のフリーザなのか、後年のフリーザなのか」を必ず指定することが重要です。
まとめ:原作の各章ボスなら魔人ブウが上だが、作品と形態の指定が重要
原作『ドラゴンボール』のフリーザ編、セル編、魔人ブウ編という流れで比較すると、基本的な強さの関係はフリーザ<セル<魔人ブウと考えるのが分かりやすい整理です。
ナメック星のフリーザは初めて超サイヤ人になった悟空に敗れ、その超サイヤ人を大幅に上回る領域までセル編で戦闘力が上昇しました。さらに魔人ブウ編では超サイヤ人2が複数登場し、超サイヤ人3、ゴテンクス、潜在能力を解放した悟飯、ベジットといった一段上の戦士たちが登場しています。
一方で、魔人ブウには複数の形態があり、最後に登場した純粋ブウが必ずしもブウの全形態中で最強というわけではありません。また『ドラゴンボール超』まで対象にするとフリーザ自身が桁違いに強化されるため、順位も変化します。
ドラゴンボールの強さを比較するときはキャラクター名だけでなく、「どの作品・どの時期・どの形態か」まで揃えて比較することが重要です。この条件を原作の各章登場時に限定するなら、魔人ブウはフリーザやセルより上の戦闘領域にいる敵と整理できます。


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