『ドラゴンボール』では、フリーザ編から人造人間・セル編へ進むにつれて戦闘力のインフレが大きく進みます。そのため、宇宙の帝王として圧倒的な強さを見せたフリーザと、ドクター・ゲロが生み出した人造人間たちを比べると、物語上の強さにはかなり大きな差があります。
ただし、「人造人間」と呼ばれるキャラクター全員がフリーザより強いわけではありません。19号、20号、16号、17号、18号、セルでは実力が大きく異なり、さらに比較対象をナメック星のフリーザにするのか、地球へ襲来したメカフリーザにするのかによっても整理の仕方が変わります。
ここでは主に鳥山明による原作漫画の描写を基準として、フリーザと各人造人間の強さを、超サイヤ人悟空やベジータ、未来トランクスとの戦闘を手掛かりに整理します。なお、物語の重要な展開に触れるため、以下は人造人間・セル編のネタバレを含みます。
フリーザ編終了時点では超サイヤ人悟空がフリーザを上回った
比較の基準として重要なのが、ナメック星での孫悟空とフリーザの戦いです。フリーザは最終形態となり、さらに本気を出して超サイヤ人悟空と戦いました。それでも最終的には悟空が優勢となり、フリーザ自身も悟空との実力差を覆せませんでした。
つまり、人造人間編における強さを考える際には、「ナメック星のフリーザより超サイヤ人悟空のほうが強かった」という関係を一つの基準にできます。
その後フリーザはサイボーグ化されたメカフリーザとして地球へやって来ます。しかし未来から来たトランクスが超サイヤ人になると、フリーザを短時間で倒しています。父のコルド大王も続けて倒されました。
人造人間17号・18号はフリーザより明確に上と考えられる
原作の戦闘描写を比較すると、人造人間17号と18号はフリーザ編のフリーザより強いと考えるのが自然です。特に分かりやすいのが18号とベジータの戦いです。
人造人間編のベジータはすでに超サイヤ人へ変身できるようになっていました。ところが18号との戦闘では、当初こそ互角に見える場面があったものの、長期戦になるにつれて差が表れ、最終的にベジータは完全に敗北します。
ここで重要なのは、人造人間編の超サイヤ人たちがナメック星編終了時からさらに修業していることです。メカフリーザを瞬殺した超サイヤ人トランクスが存在し、その後さらに人造人間との戦いに備えて悟空たちも修業しています。それでも17号と18号は超サイヤ人たちにとって極めて危険な敵でした。
18号は超サイヤ人ベジータを倒している
18号の強さを象徴するのが超サイヤ人ベジータとの直接対決です。ベジータは人造人間19号を圧倒しており、自信を深めた状態で18号と戦います。
しかし18号はエネルギーが減少しないタイプの人造人間で、ベジータが戦闘によって消耗していく一方、戦闘能力を維持できます。そして最終的にはベジータの腕を折り、戦闘不能にしました。
未来トランクスやピッコロたちが加勢しても17号・18号側が優位でした。この時点で、フリーザ編とは敵の強さの段階そのものが変わったことが分かります。
17号も18号と同等クラスの強敵
17号についても、原作の人造人間編では18号と並ぶ非常に強力な存在として描かれています。神と融合する前のピッコロたちでは対抗が難しく、超サイヤ人たちにとっても脅威でした。
その後、神と融合して大幅に強くなったピッコロと17号が戦います。この戦いでは両者が激しく互角に渡り合いました。
この頃のピッコロは融合によってそれまでとは別格の強さを得ています。そのピッコロと17号が互角に戦えることからも、17号がフリーザ編当時の強さの基準を大幅に超えたキャラクターであることが読み取れます。
16号は17号・18号よりさらに強い
人造人間16号は17号や18号と一緒に登場しますが、戦闘能力についてはさらに上の領域にいます。その実力が明確になるのがセルとの戦いです。
17号を吸収する前のセルは、すでにピッコロたちを脅かすほど成長していました。そのセルに対して16号は正面から戦い、互角以上とも取れる攻防を展開します。
したがって原作の人造人間編だけを基準に大まかに整理すると、16号は17号・18号以上のグループとして見ることができます。当然、ナメック星編のフリーザよりもはるかに高い水準に位置すると考えられます。
19号と20号は少し比較が難しい
一方、人造人間19号と20号(ドクター・ゲロ)は、17号・18号ほど単純には比較できません。この2人には相手のエネルギーを吸収する能力があり、戦闘の条件によって実力関係が変化するからです。
19号は心臓病を発症した超サイヤ人悟空を追い詰めますが、その後に超サイヤ人ベジータと戦うと圧倒されます。20号もベジータたちとの正面衝突を避けるような行動を取っており、17号・18号ほど圧倒的な存在としては描かれていません。
そのため「人造人間なら全員フリーザより強い」と一括りにするより、少なくとも17号・18号・16号についてはフリーザより上と判断しやすく、19号・20号については条件を含めて考える必要があると整理するほうが正確です。
未来トランクスの世界の17号・18号は事情が少し違う
さらに注意したいのが、未来トランクスが暮らしていた世界と、本編の世界に登場する17号・18号の違いです。
トランクス自身、本編世界で目覚めた17号・18号について、自分が知っている人造人間より強いという趣旨の反応をしています。そのため未来世界と本編世界の17号・18号を完全に同じ戦闘力として扱うことはできません。
ただし未来世界でも17号と18号は悟飯を含む戦士たちを壊滅させ、超サイヤ人になれる未来トランクスでも当初は勝てませんでした。そのため未来側についても、少なくともフリーザ編当時の敵より非常に高い水準にあることは読み取れます。
セルまで含めるとフリーザとの差はさらに大きくなる
セルもドクター・ゲロの研究から生まれた存在ですが、一般に17号や18号と同じ意味で「人造人間」としてまとめる場合には注意が必要です。セルは悟空、ベジータ、ピッコロ、フリーザ、コルド大王などの細胞を利用して造られたバイオタイプの存在です。
セルは17号を吸収して第二形態となり、さらに18号を吸収すると完全体になります。完全体セルは、それまでの人造人間とは比較にならないほど強くなります。
さらにセルゲームでは悟空や悟飯と戦う段階まで強さが上昇しています。この領域になると、ナメック星で戦ったフリーザとは物語上の戦闘力のステージが完全に変わっています。
原作の描写から大まかな強さを整理
公式な戦闘力の数値が人造人間編の主要キャラクター全員について示されているわけではないため、「17号は○○、18号は○○」と数値化することはできません。そのため、実際の対戦結果や登場人物の発言から相対的に判断する必要があります。
| キャラクター | フリーザとの比較の目安 | 主な根拠 |
|---|---|---|
| 人造人間16号 | フリーザより大幅に上 | 17号吸収前のセルと戦える |
| 人造人間17号 | フリーザより上 | 融合後のピッコロと互角に戦う |
| 人造人間18号 | フリーザより上 | 超サイヤ人ベジータを撃破 |
| 人造人間19号 | 単純比較しにくい | エネルギー吸収能力を持つが超サイヤ人ベジータには敗北 |
| 人造人間20号 | 単純比較しにくい | エネルギー吸収能力があり戦闘条件に左右される |
| 完全体セル | フリーザより圧倒的に上 | さらに強化された悟空・悟飯と戦う |
この表は公式の戦闘力数値ではなく、原作の戦闘描写から分かる相対的な位置関係を整理したものです。特に19号と20号について断定的な数値比較をするのは避けたほうがよいでしょう。
なぜ宇宙の帝王フリーザより地球製の人造人間が強いのか
設定だけを見ると、「宇宙最強クラスだったフリーザより、地球の科学者が造った人造人間のほうが強い」という点に違和感を覚えるかもしれません。
しかしドクター・ゲロは、レッドリボン軍を壊滅させた悟空への復讐を目的として研究を続けていました。さらにセルについては、地球の戦士だけではなくフリーザやコルド大王などの細胞まで収集されています。
物語構成としても、フリーザ編を乗り越えた悟空たちの次の敵である以上、前章と同程度では新たな脅威になりません。人造人間編では、超サイヤ人になること自体が勝利を保証するものではなくなり、そこからさらに強くなることが主要なテーマの一つになっています。
『ドラゴンボール超』のフリーザは別物として考える必要がある
ここまでの比較は、基本的に原作漫画のフリーザ編から人造人間・セル編までを基準にしています。『ドラゴンボール超』まで含める場合、話は大きく変わります。
フリーザは後年、修業によってゴールデンフリーザへ変身できるほど劇的に強くなります。さらに漫画版『ドラゴンボール超』ではブラックフリーザという新たな形態も登場します。
一方、17号についても『ドラゴンボール超』では大幅な成長が描かれています。したがって「フリーザ対17号」という比較でも、原作の人造人間編時点なのか、『ドラゴンボール超』時点なのかを指定しなければ答えが変わります。
まとめ:原作の人造人間編なら17号・18号・16号はフリーザより強い
原作漫画の描写を基準にすると、ナメック星編のフリーザに対して、人造人間17号・18号・16号は明確に上の強さとして描かれていると考えられます。
特に分かりやすいのが、メカフリーザを超サイヤ人トランクスが短時間で倒している一方、その後の人造人間編では超サイヤ人になった戦士たちでさえ17号・18号に苦戦している点です。18号が超サイヤ人ベジータを倒したことも、両編の敵の強さを比較する大きな手掛かりになります。
ただし19号・20号まで含めて「すべての人造人間がフリーザより強い」と断定するのは適切ではありません。また『ドラゴンボール超』まで対象を広げればフリーザ自身が桁違いに成長しているため、比較結果も変化します。原作のフリーザ編と人造人間編を比較するなら、「フリーザより17号・18号が強く、16号はさらに上」という理解が、作中描写を追ううえで最も分かりやすい整理です。


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