マイナンバーカードを紛失して再発行するとき、困りやすいのが本人確認書類です。運転免許証やパスポートを持っておらず、学生証も有効期限切れ、以前の健康保険証も資格喪失や期限切れという場合、「本人であることを証明できないから再発行できないのでは」と不安になるかもしれません。
しかし、顔写真付きの本人確認書類を持っていないことだけで、マイナンバーカードを永久に再発行できなくなるわけではありません。マイナンバーカードの受け取りでは、原則として有効期間内の顔写真付き本人確認書類なら1点、それ以外の認められる本人確認書類なら2点という確認方法があります。また、一般的な必要書類を用意できない場合についても、マイナンバーカード総合サイトは住民登録のある市区町村へ相談するよう案内しています。
重要なのは、有効期限切れの書類を自己判断で持参するだけで済ませず、現在持っている書類を整理したうえで住民票のある市区町村のマイナンバーカード担当窓口へ事前に確認することです。自治体によって認められる書類や手続きの詳細が異なるためです。
マイナンバーカード再発行では「申請」と「受け取り」を分けて考える
まず整理しておきたいのが、マイナンバーカードの再交付申請と、新しく発行されたカードを受け取る際の本人確認は別の段階だという点です。
マイナンバーカード総合サイトによると、通常のカード受け取りには交付通知書と本人確認書類が必要です。本人確認書類は有効期間内であることが前提で、顔写真付きなら1点、その他の本人確認書類なら2点という基本的な扱いが示されています。例として「資格確認書+年金手帳」という組み合わせも紹介されています。[参照:マイナンバーカード総合サイト]
一方、必要な本人確認書類を準備できない場合について、同サイトでは住民登録のある市区町村へ確認するよう案内しています。つまり、免許証がない人向けの手続き自体が存在しないという意味ではなく、手元にある別の公的書類などで本人確認できるかを自治体に確認することになります。[参照:本人確認書類を準備できない場合]
顔写真付き本人確認書類がなくても「2点確認」ができる場合がある
マイナンバーカードの受け取りでは、運転免許証やパスポートのような顔写真付き書類を必ず持っていなければならない、というわけではありません。公式案内では、顔写真付きの本人確認書類は1点、それ以外については2点という確認方法が示されています。
代表例として挙げられているのが資格確認書と年金手帳です。現在は従来型の健康保険証からマイナ保険証を基本とする制度へ移行していますが、条件に該当する人には「資格確認書」が交付されます。資格確認書は、自治体の各種本人確認でも顔写真のない本人確認書類として扱われる例があります。
ほかにどの書類を組み合わせられるかは自治体によって確認が必要です。年金関係の書類、各種医療証など、氏名・生年月日等が確認できる公的書類が対象になる場合がありますが、「この書類なら全国どこでも必ず使える」と自己判断しないことが重要です。
期限切れの学生証や健康保険証は基本的に頼らない
本人確認書類には通常、有効期間内であることが求められます。マイナンバーカード総合サイトでも、カード受け取りに必要な本人確認書類について「有効期間内のもの」と明記しています。
したがって、すでに有効期限が切れている学生証を「写真が付いているから大丈夫だろう」と考えるのは避けたほうがよいでしょう。そもそも学生証を本人確認書類としてどのように扱うかも自治体によって確認が必要です。
同様に、扶養から外れたことで資格を喪失した健康保険証や、すでに有効期限が切れている保険関係の書類を現在有効な本人確認書類として使うことはできません。例えば自治体の資格確認書に関する案内でも、有効期限切れや資格喪失後のものは使用できないと明記されています。
まず「現在の健康保険の資格」を確認しておく
以前は家族の扶養に入っていたものの現在は扶養ではなく、手元に有効な健康保険証等がないのであれば、マイナンバーカード以前に現在どの健康保険制度へ加入している状態なのかを確認する必要があります。
勤務先の健康保険へ加入しているのであれば勤務先の担当部署や加入先の健康保険組合などへ確認します。国民健康保険へ加入する必要がある状態なら、住所地の自治体の国民健康保険担当窓口へ相談します。
加入状況によっては資格確認書など、現在の健康保険資格を示す書類を取得できる可能性があります。その書類がマイナンバーカード受け取り時の本人確認書類の一つとして認められるかを、カード担当窓口へ確認するとよいでしょう。
年金手帳や基礎年金番号通知書など手元の公的書類を探す
免許証もパスポートもない場合は、家に保管されている公的書類を一度整理してみましょう。特に年金関係の書類は確認する価値があります。
マイナンバーカード総合サイトでは、顔写真のない本人確認書類を2点提示する例として「資格確認書+年金手帳」が明示されています。そのため年金手帳を持っている人は、捨てずに確認しておきましょう。
ただし、手元にある書類の種類や発行時期によって扱いが異なる可能性があります。「年金関係のこの書類と、この書類があります」と具体的な名称を伝えて自治体へ問い合わせるほうが確実です。
顔写真付き身分証がゼロなら先に市区町村へ電話すると早い
免許証なし、パスポートなし、有効な学生証なし、有効な健康保険関係書類も手元にない、という状態なら、いきなり窓口へ行くより住民票のある市区町村へ電話して確認する方法が効率的です。
問い合わせる際は「マイナンバーカードを再交付したいのですが、顔写真付き本人確認書類を一つも持っていません」と最初に伝えます。そのうえで、現在持っている書類を一つずつ伝えましょう。
例えば「年金手帳はあります」「基礎年金番号通知書があります」「期限切れの学生証しかありません」「資格確認書はまだありません」と具体的に説明します。担当者側も、利用できる書類と不足している書類を判断しやすくなります。
紛失による再発行なら最初にカードを利用停止する
マイナンバーカードをなくしたことが再発行の理由なら、本人確認書類を集める前にカードの一時利用停止を行うことが重要です。
マイナンバーカード総合サイトでは、紛失・盗難時にはマイナンバー総合フリーダイヤルへ連絡して機能停止の手続きを行い、あわせて警察へ遺失届・盗難届を提出して受理番号を控えるよう案内しています。その後、住民登録のある市区町村で再交付を申請します。[参照:マイナンバーカード紛失時の手続き]
自宅内で紛失して警察で遺失届が受理されなかった場合についても、公式サイトでは再発行手続きの際にその旨を伝えるよう案内されています。
紛失の場合は特急発行の対象になる可能性もある
現在は一定の条件を満たす人を対象に、マイナンバーカードの「特急発行・交付制度」があります。紛失などによる再交付も対象となる場合があります。
マイナンバーカード総合サイトによると、対象となる事由が発生してから原則30日以内に市区町村窓口で申請し、特急発行では原則1週間で住民登録住所へカードが届く仕組みです。紛失等による再交付の場合の手数料は、電子証明書を含め2,000円と案内されています。[参照:特急発行・交付制度]
ただし、特急発行でも本人確認は必要です。顔写真付き身分証がない場合にどの書類を準備する必要があるかについては、事前に住所地の自治体へ確認してから窓口へ行くことをおすすめします。
「マイナンバーが分からない」と「本人確認できない」は別問題
混同されやすいのですが、自分の12桁のマイナンバーを証明することと、窓口に来ている人物が本人であることを証明することは別です。
例えば旧来の「通知カード」はマイナンバーを知らせる紙製カードですが、顔写真がありません。マイナンバーカード総合サイトも、通知カードだけでマイナンバー確認と本人確認を同時に行う場合には別途本人確認書類が必要になると説明しています。[参照:通知カードについて]
そのため「個人番号通知書が家にあるから本人確認もできる」と考えず、それぞれの書類が何の確認に利用できるのかを窓口へ確認しましょう。
本人確認書類がほとんどない場合の進め方
免許証、パスポート、有効な学生証、有効な健康保険証等がないケースでは、一度にすべてを解決しようとせず、順番を決めると分かりやすくなります。
- カードを紛失した場合は利用停止をする
- 必要に応じて警察へ遺失届を出し、受理番号を控える
- 現在加入している健康保険を確認する
- 資格確認書、年金手帳など現在有効な公的書類がないか確認する
- 住民票のある市区町村のマイナンバーカード担当へ電話する
- 持っている書類の正式名称を伝え、何点必要か確認する
- 指定された書類をそろえて再交付手続きを行う
特に5番目が重要です。マイナンバーカード総合サイト自体も、必要な本人確認書類を準備できない場合には住所地の市区町村へ確認するよう案内しています。
まとめ:身分証が少なくても、まず自治体へ相談して使える本人確認書類を確認する
マイナンバーカードの再発行・受け取りでは本人確認が必要ですが、運転免許証やパスポートを持っていないだけで手続きができなくなるわけではありません。公式案内では、有効な顔写真付き本人確認書類なら1点、それ以外の認められる本人確認書類なら2点という確認方法があります。
一方、有効期限切れの学生証や、資格喪失・有効期限切れの健康保険証等については、現在有効な本人確認書類として期待しないほうがよいでしょう。現在の健康保険資格を確認し、資格確認書や年金関係書類など、利用できそうな公的書類を整理することが先決です。
本人確認書類がほとんどない場合の最も確実な方法は、住民票のある市区町村へ「顔写真付き本人確認書類を持っていない」と伝え、手元にある書類でどの組み合わせが認められるか確認することです。必要書類の具体的な扱いは市区町村によって異なるため、Web上の一般例だけで判断せず、窓口へ行く前に問い合わせておけば二度手間を防ぎやすくなります。


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