2026年の沖縄県知事選では、2018年から2期8年にわたり県政を担ってきた玉城デニー氏の実績が大きな争点になっています。米軍基地問題への姿勢だけでなく、所得、雇用、観光、子どもの貧困、交通、医療といった県民生活に直接関係する分野で、8年間に何が変わったのかを数字で検証することは重要です。
一方、県政の成果を評価する際には注意も必要です。2018年から2026年までには新型コロナウイルスによる観光・雇用への大きな打撃と、その後の急速な回復、全国的な物価高などがありました。そのため、改善した数字をすべて知事個人の成果とみなすことも、悪化した数字をすべて県政の責任とみなすことも適切ではありません。
この記事では、2026年8月時点で公表されている沖縄県の公式統計や政策資料を中心に、玉城県政の2期8年を「成果として確認できるもの」「改善したものの課題が残るもの」「8年間で十分な結果が出たとは言いにくいもの」に分けて整理します。さらに、古謝玄太氏が掲げる所得倍増などの政策と比較するとき、何を基準に判断すべきかも解説します。
- まず確認したい:2026年沖縄県知事選は「8年間の実績」を評価できる選挙
- 玉城県政の実績を数字で整理するとどうなる?
- 最も数字で成果が見えやすいのは子どもの貧困対策
- 子育て世帯では医療費・通学費・給食費への支援が拡大した
- 一方、1人当たり県民所得は大きな弱点として残る
- ただし2018年と2023年の所得額をそのまま引き算するのは注意が必要
- 観光については「回復」だけでなく過去最高水準まで伸びた
- 「観光客が増えた」ことと「県民が豊かになった」ことは同じではない
- 雇用は改善したのか
- 交通ではゆいレール3両化は具体的実績、鉄軌道はまだ構想段階
- 医療では北部基幹病院や感染症体制の整備が進んだ
- 基地問題については「姿勢を貫いた」と「結果を出した」を分けて評価する必要がある
- 玉城県政8年間を厳しく評価すべき点はどこか
- では玉城県政を継続する合理的な根拠は何か
- 古謝玄太氏の「所得倍増」は何を掲げている?
- ただし「500万円」という公約も実現可能性を検証する必要がある
- 「国との関係改善」で県政は本当に動きやすくなる?
- 玉城氏と古謝氏を比較するときのポイント
- 県政の実績は「知事だけの成果」にしないことも重要
- 8年間の実績を一言で評価するとどうなる?
- まとめ:2026年沖縄県知事選は「実績」と「次の4年の実現可能性」を分けて比較したい
まず確認したい:2026年沖縄県知事選は「8年間の実績」を評価できる選挙
玉城デニー氏は2018年に沖縄県知事に就任し、2022年に再選されました。2026年の知事選では3期目を目指しているため、過去2回の選挙とは異なり、政策の期待だけでなく8年間の行政実績を材料として評価できます。
沖縄県自身も2026年8月、2018年度以降の県の主な取組と成果をまとめた資料を公表しています。そこでは子ども・福祉、産業、観光、交通、離島、医療など多数の施策が整理されています。[参照]
ただし、「事業を実施した」「予算を増やした」という事実と、「県民生活が実際に改善した」という成果は区別する必要があります。8年間を評価するなら、政策数や予算額だけでなく、所得や貧困率などの結果指標まで確認することが重要です。
玉城県政の実績を数字で整理するとどうなる?
主要分野を大まかに整理すると、子どもの貧困対策や医療費負担軽減、観光回復、公共交通の一部改善などでは具体的な前進が確認できます。一方、1人当たり県民所得や全国との経済格差、交通渋滞、基地問題などは、依然として大きな課題が残っています。
| 分野 | 確認できる変化・実績 | 残る課題 |
|---|---|---|
| 子どもの貧困 | 貧困率は2015年度29.9%から2024年度21.8%へ改善 | 依然として高い水準で、解消には至っていない |
| 子ども医療 | 医療費助成を中学校卒業まで拡大し県内全市町村で実施 | 医療人材不足など別の課題が残る |
| 通学支援 | 要件を満たす中高生のバス・モノレール通学費を支援 | 対象拡大や公共交通全体の改善が課題 |
| 観光 | 2025年の観光客数が過去最高水準、観光収入は1兆円を突破 | 観光依存、賃金への波及、混雑などの課題 |
| 県民所得 | 2023年度は1人当たり231万5千円、前年度比5.1%増 | 全国最下位水準から脱したとは言いにくい |
| 公共交通 | ゆいレール3両編成を導入 | 本島全体の渋滞や鉄軌道構想は未解決 |
| 医療 | 北部基幹病院整備、感染症研究センターなどを推進 | 離島・北部の医師不足や人材偏在 |
| 基地問題 | 辺野古新基地建設反対の立場を継続 | 移設工事は進み、目に見える負担軽減には限界 |
「何も実績がなかった」と評価するのは事実と合いませんが、「沖縄の構造的問題を8年間で解決した」と評価できる状況でもありません。分野ごとの差を見て判断する必要があります。
最も数字で成果が見えやすいのは子どもの貧困対策
玉城県政を評価する際、比較的明確な改善が確認できる分野の一つが子どもの貧困対策です。沖縄県が2016年に公表した調査では、子どもの貧困率は29.9%とされ、全国と比べても深刻な状況が指摘されていました。[参照]
その後、県は子どもの貧困対策支援員、子どもの居場所づくり、食事支援、就学・通学支援などを進めました。玉城氏側の2026年実績資料では、2015年度29.9%だった子どもの貧困率が2024年度には21.8%へ改善したとしています。
約8ポイントの改善は無視できない変化です。一方で21.8%という数字自体は、貧困問題が解決したことを意味しません。したがって評価としては、「明確な改善実績はあるが、依然として重点課題である」とするのが妥当でしょう。
子育て世帯では医療費・通学費・給食費への支援が拡大した
家計への直接的な支援としては、子ども医療費助成の対象拡大があります。県は対象を中学校卒業まで広げ、県内全市町村で実施しています。これは病気やけがのたびに医療費負担が生じる子育て世帯にとって、比較的体感しやすい施策です。
また、一定の所得要件を満たす中高生についてバス・モノレール通学費を支援する制度も実施されました。学校給食についても県が中学生の給食費の2分の1相当を補助し、市町村や国の制度と組み合わせながら無償化が広がっています。玉城氏の実績資料では、2026年6月時点で中学校給食費を無償化している市町村は27としています。[参照]
これらは所得統計そのものを急激に引き上げる政策ではありませんが、可処分所得を増やす方向の生活支援です。県政を所得だけでなく家計負担まで含めて評価するなら、考慮すべき実績といえます。
一方、1人当たり県民所得は大きな弱点として残る
玉城県政への批判で最も重い論点の一つが所得です。沖縄県が2026年5月に公表した2023年度県民経済計算では、1人当たり県民所得は231万5千円で、前年度比5.1%増でした。[参照]
ただし、「1人当たり県民所得」は県民一人一人の年収や給与を表した数字ではありません。県民雇用者報酬に企業所得や財産所得などを加え、人口で割った経済指標です。沖縄県自身も、この数字を個人の給与や実収入と同一視しないよう説明しています。[参照]
それでも、沖縄が全国的に低所得地域であるという構造的な問題が解消されていないことは重要です。2018年度の公表値では1人当たり県民所得239万1千円、全国は319万8千円で、全国を100とした所得水準は74.8でした。8年間の県政を「所得向上」という物差しだけで評価するなら、劇的な成果を達成したとは言いにくいという批判には相応の根拠があります。
ただし2018年と2023年の所得額をそのまま引き算するのは注意が必要
「2018年度239.1万円だったのに2023年度231.5万円だから、8年間で所得が下がった」と単純に結論づけるのにも注意が必要です。県民経済計算は新年度の推計を公表する際に過去の数値も遡って改定されるため、異なる時点で発表された資料同士をそのまま比較すると基準が揃わない場合があります。
さらに2020〜2021年度には新型コロナによって、沖縄の主要産業である観光・飲食・交通などが大きな打撃を受けました。その後は観光回復とともに企業所得などが改善しています。
したがって、所得について公平に評価するには、最新の統計系列で2018年度から2023年度までをそろえ、全国平均との比率や県民雇用者報酬、実質賃金、家計所得など複数の数字を見る必要があります。
観光については「回復」だけでなく過去最高水準まで伸びた
経済分野で玉城県政側が強く実績として挙げているのが観光です。県の公表資料によると、2025年度の観光収入は1兆円を超えています。沖縄県は年度別の観光収入を公式に公表しています。[参照]
玉城氏側の2026年資料では、2025年の観光客数は1,094万人で過去最高、観光収入も過去最高としています。コロナ禍で大幅に落ち込んだ沖縄観光が完全に回復した点は、県経済にとって明確なプラスです。
ただし、これは県政だけの成果ではありません。国際航空便の回復、円安、国内外の旅行需要など外部環境の影響も非常に大きいからです。また、観光収入が増えても、その利益が宿泊・飲食・サービス業で働く県民の賃金に十分波及しているかという別の問題があります。
「観光客が増えた」ことと「県民が豊かになった」ことは同じではない
沖縄県政の経済評価では、この違いが重要です。観光客数や観光収入、県税収入、県内総生産などが伸びても、生活者が物価上昇以上の所得増を実感できなければ、「経済は成長したが暮らしは豊かになっていない」という状況が生じます。
玉城氏自身も2026年の政策では「経済成長の恩恵が県民のくらしに行きわたる循環型経済」を掲げています。逆に言えば、経済成長を賃金や家計へ十分に波及させることが、現在も未完の課題だと認識していることになります。[参照]
8年間の評価では、観光復活を成果として認めながら、所得の低さを同時に課題として評価することは矛盾しません。
雇用は改善したのか
沖縄はかつて全国平均よりかなり高い失業率が大きな問題でした。2018年の完全失業率は年平均3.4%で、2019年には2.7%まで低下しました。その後コロナ禍で再び悪化しました。
直近では、沖縄県が公表した2026年6月の完全失業率は3.1%で、全国は2.5%でした。就業者数は前年同月より8千人増えています。一方、有効求人倍率は沖縄1.09倍、全国1.18倍であり、雇用環境が全国を明確に上回っているとは言えません。[参照]
雇用については「失業率が極端に悪かった時代から改善している一方、全国との差や若年雇用の課題は残る」という評価が適切です。また、月次の県別失業率は標本誤差が大きいため、一か月の数字だけで県政の優劣を判断するべきではありません。
交通ではゆいレール3両化は具体的実績、鉄軌道はまだ構想段階
交通分野で目に見える変化の一つが、ゆいレールの3両編成化です。2023年8月から3両編成車両の運行が始まり、輸送力強化が進みました。沖縄県も国、沖縄都市モノレールなどと連携して導入を進めています。[参照]
一方、沖縄本島の慢性的な道路渋滞や公共交通の弱さが解消されたとは言えません。玉城氏は2026年政策でも、本島南北を結ぶ鉄軌道、LRT、BRT、モノレール延伸などを今後の政策として掲げています。
つまり交通分野は、3両化など個別の成果はあるが、県民が日常的に感じる交通問題全体については「8年間で解決した」と評価できる段階ではないと整理できます。
医療では北部基幹病院や感染症体制の整備が進んだ
医療分野では、県立北部病院と北部地区医師会病院を統合する公立沖縄北部医療センターの整備があります。県、北部12市町村、北部地区医師会は2020年に基本的枠組みに合意し、その後整備を進めています。[参照]
また県は2023年に感染症研究センターを設置し、感染症対策の調査研究、人材育成などを進めています。離島では専門医の巡回診療、島外通院の交通費・宿泊費支援なども行っています。
一方で、医師・看護師などの人材不足や地域偏在は残っています。病院建設や制度創設は成果ですが、医療アクセスがどこまで実際に改善したかは今後も継続的に評価する必要があります。
基地問題については「姿勢を貫いた」と「結果を出した」を分けて評価する必要がある
玉城県政は名護市辺野古への新基地建設に反対し、国に対する行政・司法上の対応や国内外への訴えを続けてきました。この政治姿勢が一貫していたこと自体は事実です。
しかし、政策評価で重要なのは「主張を続けたこと」と「基地負担が実際にどれだけ軽減されたか」を分けることです。辺野古では工事が進んでおり、普天間飛行場の返還も実現していません。その意味では、8年間で基地問題に決定的な結果を出したとは評価しにくい面があります。
一方で、基地問題は知事だけで決定できる政策ではなく、日本政府、米政府、自治体、司法などが関係します。そのため「解決していない=県政が何もしていない」と評価するのも単純すぎます。ここは、有権者が結果をどの程度重視するか、反対姿勢を維持する政治的価値をどの程度評価するかで判断が分かれる分野です。
玉城県政8年間を厳しく評価すべき点はどこか
最も明確なのは、沖縄の構造的な低所得問題が依然として解消されていないことです。観光収入や県税収入が伸びても、1人当たり県民所得が全国最下位水準にあるという問題は、3期目を求める現職にとって重い評価材料です。
また、子どもの貧困率は改善したとはいえ依然として高く、交通渋滞、離島の医療・交通コスト、人材不足なども残っています。基地問題でも県の主張と現実の工事進行の間には大きな隔たりがあります。
したがって「8年間もあったのだから、課題が残っているだけで失政」という評価も、「8年間で多数の施策を実施したから成功」という評価も極端です。8年前と比べて数字がどう変わったか、その変化に県政がどこまで寄与したかを一項目ずつ見る必要があります。
では玉城県政を継続する合理的な根拠は何か
玉城氏を基地問題以外で評価する場合、支持する側が挙げられる根拠は、子どもの貧困率の改善、医療費助成、通学費・給食費支援、観光産業の回復、離島支援、医療体制整備など、既存施策を継続・拡大することへの期待です。
特に子どもの貧困対策は、結果指標が改善しているため「現在の方向を継続する合理性」を説明しやすい分野です。また、玉城氏は3期目に循環型経済、鉄軌道などの公共交通改革、医療・福祉、離島政策を掲げています。[参照]
ただし、継続を支持する場合でも「8年間では未完成なので、さらに4年必要」という説明だけでは十分ではありません。何をいつまでにどの指標まで改善するのかという具体的な目標を、有権者側が求めることが重要です。
古謝玄太氏の「所得倍増」は何を掲げている?
古謝玄太氏は2026年知事選で、1人当たり県民所得を現在の231万5千円から500万円に増やす「県民所得倍増」を大きな柱として掲げています。中小企業のDX・AI導入、新産業育成、観光の高付加価値化、民間投資拡大などを通じて経済規模を拡大するとしています。[参照]
さらに、こども未来部予算を552億円から1,000億円へ増やすことや、観光収入を1兆747億円から2兆円へ増やす目標などを掲げています。辺野古移設については容認し、国との関係を再構築して政策を進める立場です。
現職との違いが比較的明確なのは、玉城氏が既存施策の継続・拡充と循環型経済を掲げるのに対し、古謝氏は数値目標を前面に出して経済成長を加速させるという点です。
ただし「500万円」という公約も実現可能性を検証する必要がある
現職には実績を求める一方、新人候補には公約だけで高い評価を与えるのも公平ではありません。1人当たり県民所得231万5千円を500万円へ引き上げるには、人口動態などを考慮しても極めて大きな経済成長が必要です。
古謝氏は10年程度をめどに所得倍増を掲げ、1期目には経済成長率7%を目指すとしています。[参照]
有権者が確認したいのは、目標数字の大きさだけでなく、県知事の権限で実行できる政策と、国の法改正や民間投資に依存する政策を区別したうえで、財源、工程、実現可能性が示されているかです。
「国との関係改善」で県政は本当に動きやすくなる?
古謝氏側は、国との対話や連携を強化することで沖縄振興や基地負担軽減、インフラ整備などを進めやすくするという立場です。国の予算や制度が大きく関わる沖縄県政では、政府との協力関係が政策実行に影響する場面があることは事実です。
一方、国と政治的に近ければ自動的に県民所得が上がるわけでもありません。過去の沖縄県政でも政府との距離が近い知事、対立する知事の両方が存在しましたが、低所得や産業構造などの問題は長期にわたって続いています。
このため「国との関係が良いか悪いか」だけではなく、国から得た予算や制度を具体的に何へ使い、どの成果指標を改善するのかまで比較する必要があります。
玉城氏と古謝氏を比較するときのポイント
2026年の知事選では、現職には8年間の実績、新人には公約の実現可能性という異なる材料があります。それぞれ同じ方法で評価できないため、次のように整理すると比較しやすくなります。
| 評価項目 | 玉城デニー氏を見るポイント | 古謝玄太氏を見るポイント |
|---|---|---|
| 所得 | 8年間で所得格差をどこまで縮めたか | 500万円目標の実現性と工程 |
| 子どもの貧困 | 29.9%から21.8%への改善をどう評価するか | 既存施策をどう改善・拡大するか |
| 観光 | 過去最高の観光収入を賃金へ波及できるか | 2兆円目標の実現方法 |
| 交通 | 3両化などの実績と今後の鉄軌道構想 | 渋滞・公共交通への具体策 |
| 国との関係 | 独立した県の立場を重視 | 政府との協調を政策実行に生かす方針 |
| 基地 | 辺野古反対を継続 | 辺野古移設を容認 |
なお、2026年の沖縄県知事選には両氏以外の候補者も立候補しており、実際の投票判断では全候補者の政策を比較することが必要です。琉球新報は候補者6人への政策アンケートを公開しています。[参照]
県政の実績は「知事だけの成果」にしないことも重要
子どもの貧困率改善、観光回復、モノレール3両化、病院整備などは、知事だけで実現したものではありません。国、市町村、県議会、企業、医療機関、福祉団体など多数の主体が関わっています。
反対に、所得が低いことや基地問題が未解決であることについても、知事だけに全責任があるわけではありません。沖縄の産業構造、地理的条件、国の政策、米軍基地、人口構造など長期的な要因があります。
それでも知事は県行政のトップですから、8年間の結果に政治的責任を負う立場であることも確かです。最も公平なのは、「知事だけが成し遂げた」とも「知事だけが失敗した」ともせず、県政がどの方向へ政策資源を投入し、結果指標がどう変わったかを見ることです。
8年間の実績を一言で評価するとどうなる?
玉城県政の8年間について、データから「何も成果がなかった」と結論づけることはできません。子どもの貧困率低下、子ども医療費助成の拡充、通学支援、給食費支援、観光の回復と過去最高水準、ゆいレール3両化、北部医療体制整備など、具体的に確認できる成果があります。
一方で、県政の最重要課題の一つである県民所得は依然として全国最下位水準であり、公共交通、若者の雇用、医療人材、基地負担などにも大きな課題が残っています。この点から「2期8年を経ても沖縄の構造的な弱点を転換するまでには至らなかった」という評価も十分成り立ちます。
結局、玉城県政の評価は「成果ゼロ」でも「大成功」でもなく、生活支援・子ども政策では成果が比較的見えやすい一方、所得や経済構造、交通、基地問題では未達成の課題が大きい、というのがデータに即した整理です。
まとめ:2026年沖縄県知事選は「実績」と「次の4年の実現可能性」を分けて比較したい
玉城デニー県政の2期8年間には、子どもの貧困率の改善、医療費・通学費・給食費支援、観光収入の回復、公共交通や医療体制の整備など、数字や制度として確認できる実績があります。特に子どもの貧困対策は、8年間を評価する際の代表的な成果といえます。
その一方、1人当たり県民所得は2023年度で231万5千円にとどまり、全国最下位水準という構造的な問題を転換できたとは言いにくい状況です。交通渋滞、医療人材、基地問題についても大きな課題が残っています。
したがって、玉城氏を支持する合理的な根拠を基地問題以外に求めるなら、改善が確認できる子ども・福祉施策や観光・医療政策を継続する価値があるかが一つの判断材料になります。逆に交代を支持する根拠としては、8年間で低所得構造を変えられなかったことを重く評価し、新しい経済政策を試すべきだという考え方があります。
古謝玄太氏の「県民所得500万円」「観光収入2兆円」などは現職との違いを示す明確な目標ですが、まだ実績ではなく公約です。現職には8年間の結果を、新人には数字の根拠・財源・工程・知事権限での実現可能性を求めるのが公平でしょう。2026年の沖縄県知事選を基地問題だけで判断しないのであれば、「過去8年間に何が改善したか」と「次の4年間で誰の政策が最も現実的に県民生活を改善できるか」を分けて比較することが重要です。


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