液化天然ガス(LNG)は、天然ガスを約-162°Cまで冷却して液化することで体積を約600分の1に縮小し、効率的に輸送や貯蔵を可能にしています。しかし、この極低温状態を維持するための冷却や圧力管理はどのように行われているのでしょうか。
LNG輸送中の冷却
LNGを輸送する際には専用の断熱タンクを使用しており、完全に外部からの熱が伝わらないように設計されています。輸送中は基本的に外部の冷却装置で常時冷やすのではなく、断熱材と二重構造タンクによって液化状態を維持します。
とはいえ、わずかな熱流入によってタンク内のLNGは徐々に気化します。これをボイルオフガス(BOG)と呼び、専用の装置で安全に回収・再液化するか、燃料として船のエンジンに利用することが一般的です。
貯蔵時の圧力管理
LNGタンクは密閉された耐圧構造になっており、BOGによる圧力上昇を一定の範囲に制御できるよう安全弁や圧力調整機構が設けられています。タンク内は常に低温が維持され、液体と気化ガスのバランスで自然な圧力範囲内に収まる設計です。
タンクの圧力が許容範囲を超えそうになった場合、BOGを排出するか再液化することで安全性を保ちます。
冷却コストと効率
初期の液化には大量のエネルギーが必要ですが、輸送中や貯蔵中は断熱性能の高さとBOG活用により、追加の大規模冷却は基本的に不要です。そのため、長距離輸送でもコストを抑えつつ安全に運搬が可能です。
まとめ
LNGの輸送・貯蔵は、極低温状態を断熱構造で維持し、自然に気化するガスは安全弁や再液化・燃料利用で圧力管理しています。常時冷却装置で維持するわけではなく、効率的に液化天然ガスを安全に届ける仕組みが確立されているのです。


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