マイナンバーカード更新後は勤務先への再提出が必要?アルバイト先・iPhone・各種サービスで必要な手続きを解説

マイナンバー

マイナンバーカードを有効期限の到来などで更新すると、新しい顔写真や新しい有効期限が記載されたカードが交付されます。その際に気になるのが、勤務先へ以前提出したマイナンバー情報まで更新・再提出する必要があるのかという点です。

ポイントになるのは、「12桁の個人番号(マイナンバー)」と「マイナンバーカードという物理的なカード」、さらに「カードに搭載された電子証明書」は別のものだということです。カードを更新しただけなら通常は個人番号そのものが新しい番号になるわけではないため、勤務先でどの情報を登録しているかによって対応が変わります。

一方、iPhoneのマイナンバーカードなど電子証明書を利用するサービスについては、実物のカードを更新した後に再設定が必要になります。この記事では、カード更新後にアルバイト先への連絡が必要になるケースと、スマートフォンや各種サービスで必要になる手続きを整理します。

マイナンバーカードを更新しても「個人番号」は基本的に同じ

最初に区別しておきたいのが、マイナンバーとマイナンバーカードです。マイナンバーは住民票を持つ人に付番される12桁の個人番号で、マイナンバーカードはその番号や氏名、住所、生年月日、性別、顔写真などが記載されたICカードです。

したがって、カードの有効期限が到来して新しいカードへ更新したからといって、それだけを理由に12桁の個人番号まで変更されるわけではありません。勤務先が税・社会保障関係の手続きのために登録しているマイナンバーについては、カード更新だけで新しい番号へ差し替えるという性質のものではありません。

例えば、アルバイトを始めた際に勤務先からマイナンバーの提出を求められ、本人確認とともに12桁の番号を登録してもらったとします。その後にカードの有効期限を迎えて新しいマイナンバーカードを受け取っても、個人番号が変わっていなければ「新しいマイナンバーを登録し直す」という状況には通常なりません。

アルバイト先への再提出が必要かは「何を登録しているか」で変わる

勤務先は、給与所得の源泉徴収票や社会保障関係の届出など、法令で定められた手続きのために従業員のマイナンバーを取り扱うことがあります。この場合に重要なのは12桁の個人番号です。

そのため、単純なカード更新で個人番号が変わっていない場合、マイナンバーそのものを改めて提出する必要が生じるとは限りません。

ただし、会社独自の人事システムでマイナンバーカードの有効期限、本人確認書類の画像、カードに関する情報なども管理している場合は別です。勤務先の社内ルールとして新しいカードの確認や再提出を求められる可能性があります。

「カードが新しくなった=勤務先への再登録」とは限らない

マイナンバーカードの更新では、古いカードが新しいカードに置き換わります。このためクレジットカードを更新したときのように、登録しているすべてのサービスへ新しいカード情報を届け出なければならないように感じるかもしれません。

しかしマイナンバー制度では、カードそのものと12桁の個人番号を分けて考える必要があります。勤務先が必要としている情報が個人番号であり、その番号に変更がなければ、カードの更新だけで給与計算上のマイナンバーが使えなくなるわけではありません。

一方で、勤務先から「マイナンバーカードを更新した場合は人事担当へ届け出てください」などの案内を受けているなら、その社内ルールに従います。判断に迷う場合は、人事・総務・給与担当者に「カードを更新しましたが、マイナンバーは変わっていません。再提出は必要ですか」と確認するのが確実です。

カード本体と電子証明書にはそれぞれ有効期限がある

マイナンバーカードには、実は「カード本体」と「ICチップに搭載されている電子証明書」という2種類の有効期限があります。デジタル庁によると、カード発行時に18歳以上の場合、カード本体は発行から10回目の誕生日まで、18歳未満の場合は原則として5回目の誕生日までが有効期限です。

一方、電子証明書は年齢にかかわらず発行から5回目の誕生日までとされています。電子証明書はオンライン上で本人であることを電子的に証明するための仕組みで、マイナポータルや電子申請などさまざまなサービスに関係します。[参照:デジタル庁 マイナンバーカードおよび電子証明書の有効期限・更新]

つまり「マイナンバーカードの情報」と一口にいっても、個人番号、カード本体、電子証明書という性質の異なる情報が含まれています。更新後に手続きが必要かどうかを判断するときは、この違いを理解しておくと分かりやすくなります。

なぜiPhoneではカード更新後に再設定が必要なのか

勤務先では何もしなくてよい場合がある一方、iPhoneでは新しいマイナンバーカードを受け取った後に再設定を求められることがあります。この違いは、スマートフォン側では電子的な本人確認の仕組みを利用しているためです。

デジタル庁は、実物のマイナンバーカードおよび電子証明書を更新した場合、更新後にスマートフォンのマイナンバーカードも改めて設定する必要があると案内しています。iPhoneの場合は、更新後のカードを使って利用再開の手続きを行います。[参照:デジタル庁 スマートフォンのマイナンバーカード]

したがって「iPhoneで更新が必要だったのだから勤務先でも必ず更新が必要」ということにはなりません。iPhone側で再設定が必要になる理由と、勤務先が税・社会保障手続きのために個人番号を管理する理由は異なります。

カード更新後に確認しておきたいもの

新しいカードを受け取ったら、マイナンバーを利用しているすべての場所へ一律に連絡するのではなく、「カードそのものや電子証明書を利用しているサービスか」を確認すると整理しやすくなります。

利用先・用途 カード更新後の考え方
勤務先に提出した12桁のマイナンバー 番号が変わっていなければ、カード更新だけを理由とする番号の変更登録は通常不要
勤務先に本人確認書類として提出したカード情報 会社の管理方法・社内規定によっては再確認が必要
iPhoneのマイナンバーカード 更新後に改めて設定が必要
電子証明書を使うサービス 更新後の電子証明書に対応した手続きが必要になる場合がある
マイナ保険証 カード・電子証明書更新後は利用可能になるまで時間がかかる場合がある

特に勤務先については企業ごとに人事システムや本人確認書類の管理方法が異なるため、「すべての会社で絶対に再提出不要」とまでは言い切れません。アルバイト先から更新時の届出について案内されている場合は、その案内を優先します。

住所や氏名まで変わった場合は話が別

単なる有効期限更新ではなく、引っ越しや結婚などによって住所・氏名などが変わっている場合は、勤務先への届出が必要になる可能性が高くなります。

例えば給与関係の書類、社会保険、雇用保険、通勤手当、緊急連絡先などでは住所や氏名を使用します。そのため「マイナンバーカードを更新したかどうか」とは別に、勤務先の登録情報変更手続きを確認する必要があります。

ここでも重要なのは、カード更新と個人情報の変更を分けて考えることです。カードだけが更新された場合と、住所・氏名などにも変更があった場合では必要な対応が異なります。

個人番号そのものが変更された場合は勤務先への連絡を確認する

通常のカード更新ではマイナンバーは変わりませんが、マイナンバーが漏えいして不正利用されるおそれがあるなど、法律上認められた事情によって個人番号そのものが変更されるケースは別です。

この場合は勤務先が保有している12桁の番号と現在の番号が異なることになるため、勤務先の担当部署へ連絡し、必要な変更手続きを確認することになります。

「カードの有効期限が変わっただけなのか」「12桁の番号自体が変わったのか」を確認すれば、勤務先への対応を判断しやすくなります。

アルバイト先に確認するときはマイナンバーを書いて送らない

再提出が必要か分からない場合は、アルバイト先の店長、人事担当、総務担当などへ確認するのが最も確実です。ただし、その問い合わせのためにメールやチャットへ12桁のマイナンバーを書き込む必要はありません。

「マイナンバーカードを有効期限更新で新しいカードに交換しました。個人番号自体は変わっていませんが、会社への再提出は必要でしょうか」と尋ねれば十分です。

再提出を求められた場合は、会社が指定する安全な提出方法を利用します。マイナンバーは重要な個人情報なので、自己判断で通常のメールやSNSなどへカード画像を添付して送るのは避けましょう。

まとめ:カード更新とマイナンバー変更は別に考える

マイナンバーカードを更新したときに重要なのは、新しいカードになったことと、12桁のマイナンバーそのものが変わることは同じではないという点です。

有効期限による通常のカード更新で個人番号が変わっていなければ、アルバイト先が税・社会保障関係のために登録している12桁のマイナンバーを「新しい番号」として登録し直す必要は通常ありません。ただし、勤務先がカードの有効期限や本人確認書類の写しまで管理している場合などは、社内ルールによって再提出を求められる可能性があります。

一方、iPhoneなどスマートフォンのマイナンバーカードについては事情が異なります。デジタル庁は、実物のマイナンバーカードや電子証明書を更新した場合には、スマートフォン側でも改めて設定する必要があると案内しています。[参照:デジタル庁]

勤務先について迷った場合は、12桁の番号やカード画像を不用意に送らず、人事・総務担当へ「カードを更新したが個人番号は変わっていない」と伝えたうえで再提出の要否を確認するのが確実です。カード本体、個人番号、電子証明書を分けて考えることで、更新後に何を手続きすべきか判断しやすくなります。

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