バイト先にマイナンバーカードはなぜ必要?顔写真を見られる?高校生にもわかる提出・本人確認の仕組み

マイナンバー

アルバイトを始めると、勤務先から「マイナンバーを提出してください」と案内されることがあります。高校生のアルバイトでも珍しい手続きではありませんが、マイナンバーカードには顔写真や住所などが載っているため、「カードをそのまま見せる必要があるの?」「裏面だけではダメ?」「顔写真を見られたくない場合はどうすればいい?」と戸惑うこともあるでしょう。

結論から整理すると、勤務先が給与に関する税務手続きなどのためマイナンバーを取得する際には、原則として番号確認と身元確認が必要です。マイナンバーカードを利用する場合、裏面の個人番号だけでは通常この2つを同時に満たせず、表面も本人確認に使われます。一方、一定の条件を満たす別の書類を組み合わせて確認できるケースもあります。

この記事では、アルバイト先がマイナンバーを必要とする理由から、カードの表面・裏面の役割、顔写真を見せたくない場合に勤務先へ確認できること、コピーの扱いまで、公的機関の情報をもとに整理します。

アルバイト先がマイナンバーを求めるのはなぜ?

会社や店舗などの事業者は、従業員へ給与を支払うと、税や社会保障に関係する一定の事務を行います。その過程で法令上マイナンバーを取り扱う必要があるため、正社員だけでなくアルバイトやパートからもマイナンバーの提供を求める場合があります。

つまり、勤務先からマイナンバーの提出を求められること自体は特別なことではありません。高校生だから対象外になるという単純な仕組みでもありません。

ただし、マイナンバーは利用できる目的が法律によって限定された重要な個人情報です。勤務先だから自由に収集・利用してよいわけではなく、必要な事務の範囲で適切に取り扱うことが求められます。

マイナンバーカードは表面と裏面で役割が違う

マイナンバーカードの表面には、氏名、住所、生年月日、性別、顔写真などが表示されています。一方、裏面には12桁の個人番号などが記載されています。

勤務先などがマイナンバーの提供を受ける場合には、「記載された番号が正しいか」という番号確認だけでなく、「その番号を提出している人が本当に本人なのか」という身元確認も必要になります。

国税庁が示している対面での確認例では、マイナンバーカードの裏面に記載された個人番号で番号確認を行い、表面に記載された氏名・住所または生年月日などの情報と顔写真で身元確認を行う方法が示されています。[参照:国税庁「対面で個人番号の提供を受ける場合の本人確認」]

「裏面だけ見せる」では通常足りない理由

マイナンバーカードの裏面には個人番号がありますから、番号そのものを確認する目的では役立ちます。しかし裏面だけでは、提出した人がその番号の本人なのかという身元確認が十分にできません。

そのため、マイナンバーカード1枚を本人確認書類として使う場合には、一般的に裏面で番号確認、表面で身元確認という組み合わせになります。

「裏面だけなら顔写真を見られない」という理由で裏面だけを提出すると、勤務先側の本人確認手続きが完了しない可能性があります。勝手に表面を隠すより、担当者へ確認方法を相談するほうが確実です。

マイナンバーカード以外の確認方法はある?

マイナンバーの確認方法は、必ずしも「マイナンバーカードを見せる」方法だけではありません。国税庁は、マイナンバーカードを持っていない場合の例として、番号確認書類と身元確認書類を組み合わせる方法を案内しています。[参照:国税庁「社会保障・税番号制度<マイナンバー>について」]

例えば、一定の条件を満たす通知カードや、マイナンバーが記載された住民票の写し・住民票記載事項証明書などが番号確認書類となり、別途、認められる身元確認書類を組み合わせる方法があります。通知カードについては既に新規発行などが終了しており、現在も番号確認に利用できるかには条件があるため注意が必要です。

ただし、実際に勤務先がどの提出方法に対応しているかは会社の手続きによって異なります。別の方法を希望する場合は、自己判断で書類を持参するのではなく、「マイナンバーカード以外の本人確認方法でも大丈夫ですか?」と給与・総務担当者などへ事前に確認するとスムーズです。

顔写真を見られたくない場合はどうすればいい?

マイナンバーカードの顔写真を見られたくない事情があったとしても、無理に理由を作る必要はありません。本人確認方法について質問すること自体は不自然ではないため、「カード以外の書類を使った確認方法はありますか?」と事務的に聞けば十分です。

特に、昔の写真と現在の見た目が違う、写真写りが気になる、髪型やメイクが変わったなど、身分証明書の写真を人に見られることへ抵抗を感じる理由はいろいろあります。勤務先へ美容施術などのプライベートな事情まで説明する必要があるとは限りません。

ただし、勤務先から「この手続きではカード表面を含む本人確認が必要です」と説明された場合には、適切な確認方法に従う必要があります。別の本人確認書類が利用できるかを尋ね、それが難しい場合にカードを提示する、という順番で考えるとよいでしょう。

昔の顔写真と現在の顔が少し違っていても大丈夫?

マイナンバーカードの顔写真は、本人確認のための情報の一つです。しかし髪型、メイク、体重、成長などによって、カードを作った当時と現在の印象が多少変わることは普通にあります。

特に高校生など若い年代では、数年間で顔立ちや雰囲気が変化することも珍しくありません。「カードの写真と今の自分が完全に同じ見た目でなければならない」という意味ではありません。

もちろん、本人と判断できないほど大きな問題がある場合には確認を求められる可能性がありますが、単に目元の印象や髪型などが変化したというだけで、必要以上に心配する必要はありません。

二重埋没など美容施術を勤務先へ説明する必要はある?

本人確認の目的は、基本的には提出されたマイナンバーと本人との対応関係を確認することです。勤務先が美容施術の内容を確認するための手続きではありません。

そのため、写真と現在の目元が違うことを気にして「二重埋没をしました」と自分から詳しく説明する必要は通常ありません。何も聞かれなければ、そのまま必要な手続きを済ませればよいでしょう。

仮に写真との違いについて確認された場合でも、「写真を撮ったときと今では見た目が少し変わっています」といった必要最低限の説明から始めればよく、個人的な美容事情を詳細に話す必要はありません。

マイナンバーカードはコピーされるの?

ここは誤解されやすいポイントです。本人確認のためマイナンバーカードを提示したからといって、勤務先が必ずカードのコピーを保存しなければならないわけではありません。

個人情報保護委員会は、番号法上の本人確認で提示されたマイナンバーカードなどについて、コピーを保管する法令上の義務はないと説明しています。一方、本人確認の記録を残す目的でコピーを保管すること自体は可能で、その場合には適切な安全管理措置が必要です。[参照:個人情報保護委員会「本人確認書類のコピーの保管」]

したがって、「その場でカードを確認するだけなのか」「コピーを提出するのか」は勤務先の方法によって異なります。気になる場合は、提出前に担当者へ確認して構いません。

カードをスマホで撮って送る場合は特に注意

勤務先によっては専用システムなどを使ってマイナンバーを提出する場合があります。その場合は、会社から指定された正規の提出方法を利用しましょう。

個人番号保護の観点から、マイナンバーカード裏面の写真をSNSや一般公開された場所へ掲載してはいけません。裏面には12桁の個人番号やQRコードが表示されているため、取り扱いには注意が必要です。個人情報保護委員会も、インターネット上で個人番号や裏面のQRコードが見える状態にしないよう注意を呼びかけています。[参照:個人情報保護委員会]

「店長から言われたから」と個人的なSNSのDMなどへ安易に送るのではなく、会社が指定する提出方法なのか分からない場合は確認してから送るほうが安全です。

提出を求められたときに確認しておきたいこと

勤務先から単に「明日マイナンバー持ってきて」と言われただけでは、カードそのものを持参する意味なのか、番号を確認できる書類を求めているのか分かりにくいことがあります。

このような場合は、「マイナンバーカードそのものを持っていけばよいですか?」「コピーは必要ですか?」「カード以外の番号確認書類でも大丈夫ですか?」と確認しておくと、不要な書類を持っていくことを避けられます。

高校生で手続きに不安がある場合は、保護者に勤務先から何を求められているか見てもらうのも一つの方法です。特にマイナンバーは重要な個人情報なので、提出先や提出方法が分からないまま渡すのではなく、用途を確認してから対応することが大切です。

まとめ:裏面だけではなく「番号確認+身元確認」で考える

アルバイト先へのマイナンバー提出では、「カードの表と裏のどちらを見せるのか」だけで考えると分かりにくくなります。ポイントは、勤務先が番号確認と身元確認を行う必要があることです。

マイナンバーカードを使用する一般的な方法では、裏面の個人番号によって番号を確認し、表面の氏名などの情報と顔写真によって身元を確認します。そのため、マイナンバーカードを使うのに「裏面だけ見せれば必ず大丈夫」とは考えないほうがよいでしょう。

一方、条件を満たす番号確認書類と別の身元確認書類を組み合わせられる場合もあります。顔写真を見られることに抵抗があるなら、嘘の言い訳を考えるより、まず勤務先へ「マイナンバーカード以外の確認方法は利用できますか?」と尋ねるのがシンプルです。

そしてカードを提示することになった場合でも、写真と現在の髪型や目元などが多少違うことを必要以上に気にする必要はありません。美容施術の詳細まで自分から説明するのではなく、求められた本人確認手続きを通常どおり行うという考え方で十分です。

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