マイナンバーカードには顔写真や住所などの本人確認情報だけでなく、12桁のマイナンバーも記載されています。そのため「電子証明書による本人確認が中心なら、番号はカードに印字しなくてもよいのではないか」と疑問に感じる人もいます。
しかし、マイナンバーの印字には制度上の役割があり、単なる識別番号としてだけではなく、公的な手続きで本人の番号を確認するための仕組みとして利用されています。この記事では、マイナンバーカードに番号が残されている理由や、電子証明書との違いについて分かりやすく解説します。
マイナンバーカードに番号が記載されている理由
マイナンバーは、行政手続きにおいて個人を正確に識別するための番号です。税、社会保障、災害対策などの分野で、同じ人物の情報を正しく結び付ける目的で利用されています。
カードに番号が印字されている大きな理由は、本人が自分のマイナンバーを確認できるようにするためです。行政機関や勤務先などで番号の提出が必要になった場合、本人が確認書類として提示できます。
例えば、勤務先へ扶養控除申告書を提出する場合や、確定申告などでマイナンバーを記載する場合には、自分の番号を確認する必要があります。その際、カード自体が番号確認書類として利用できます。
電子証明書とマイナンバーは役割が異なる
マイナンバーカードの電子証明書機能は、オンライン上で本人確認を行うための仕組みです。マイナポータルへのログインやオンライン申請などでは、電子証明書によって本人であることを確認します。
一方で、電子証明書はマイナンバーそのものを証明するものではありません。電子証明書による本人確認と、番号を提示する場面は別の目的で使われています。
例えば、オンラインで行政サービスを利用するときは電子証明書が便利ですが、勤務先や金融機関などで「あなたのマイナンバーを確認してください」と求められる場面では、番号確認のための情報が必要になります。
番号をカードからなくす場合に考えられる問題
もしマイナンバーカードから番号表示をなくした場合、番号を確認するためには毎回オンラインサービスへアクセスする必要があります。しかし、すべての手続きがオンラインで完結しているわけではありません。
行政手続きや民間手続きの中には、書面で番号確認を行う場面もあります。その場合、カードとは別に番号通知の仕組みや確認方法を用意する必要があります。
また、本人が自分の番号を確認できる手段を複数持つことは、制度利用の利便性にも関係します。カードに記載することで、インターネット環境がない場所でも番号確認が可能になります。
マイナンバーの印字と情報漏えいリスク
マイナンバーがカードに記載されていることについて、情報漏えいを心配する声もあります。そのため、マイナンバーは誰でも自由に利用できる番号ではなく、法律によって利用できる範囲が限定されています。
例えば、本人確認書類としてカードを提示するとき、相手が番号を取得する必要がない場合には、番号部分を見せないようにするケースがあります。カードケースなどで番号面を保護する使い方もあります。
重要なのは、マイナンバーは住所や氏名と同じような単なる個人情報ではなく、利用目的が厳しく管理されている情報だという点です。
今後のマイナンバーカードの役割
今後のマイナンバーカードは、本人確認や行政サービス利用のデジタル化を進めるための基盤として位置付けられています。
電子証明書によるオンライン利用が増えても、紙の申請や対面手続きが完全になくなるわけではありません。そのため、カード上の番号表示にも一定の役割が残っています。
将来的に制度や技術が変わればカードの形や表示内容が変化する可能性はありますが、現在の制度では番号確認の手段を確保することが重要視されています。
まとめ
マイナンバーカードにマイナンバーが印字されているのは、行政手続きなどで本人が自分の番号を確認できるようにするためです。
電子証明書はオンライン上の本人確認、マイナンバーは行政や一部の手続きで個人を識別するための番号というように、それぞれ役割が異なります。
カードから番号表示をなくす考え方にもメリットはありますが、現在の制度では対面手続きや番号確認の利便性を考慮し、印字を残す仕組みになっています。


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